日経新聞に、円の実質実効為替レートが歴史的低水準という記事が出ていました。
実質実効為替レートとは、諸外国に対する日本円の価値を示す数値で、物価変動による影響を加えたものです。ちなみに、物価の影響を加えないものを名目実効為替レートといいます。
FXでも各通貨のインデックスがあります。あれが名目実効為替レートです。
各通貨のインデックスチャートは、AXIORYで見られますので、見てみると良いでしょう。
ちなみに、下のチャートは円インデックスの日足チャートです。
2020年初頭からずっと下落です。こういうチャートを確認しておくと、円を売りやすくなります。戻して売られそうなタイミングと、他通貨が買われそうなタイミングで円売りを仕掛けるトレードが定石です。
上手に使いこなせれば、一つの武器になるでしょう。
【円インデックス日足】
週明けポンドはショート狙いもうまく下げず・・・
さて、先週末のポンドは、大きく下落して少し戻した水準で市場が閉まりました。
つまり、戻り売りを企てるにはもってこいのチャートだったわけです。
【先週末のポンド円30分足】
【先週末のポンドドル30分足】
どちらも金曜日に大きく売られています。
売られる前のチャートも、ダブルトップを作ってきれいに売られているように見えますが、下落前のチャートは、じわじわと上昇が続いていて、ダブルトップの左山を上抜けてもおかしくない値動きでした。
だからこそ買っていたトレーダーも多かったと思いますし、その分下落も大きくなったと考えられます。
週末が閉まる前に戻していったので、週明けは当然ショート狙いのチャートになりました。
週明けてからのチャートがこちら。
【ポンド円30分足】
【ポンドドル30分足】
ポンド円とポンドドルで戻り売りのしやすさが大きく異るように感じられるチャートになりました。
もう少し細かく見ていきます。
週明けポンド円を細かく分析
30分足を見ると、高値安値を切り上げていくチャートになっていて、戻り売りのチャンスが無いように見えますが、もう少し細かく見ていくとショートのチャンスが確認できます。
火曜日のポンド円5分足を見てみます。
【火曜日ポンド円5分足】
月曜日はじわじわと上昇して、目立ったショートポイントはありませんでした。
ただ、水準としては戻り売り狙い継続で問題ないです。
狙った局面が訪れなければ、ノートレードです。ここでトレードしたくなっちゃうと危険なので、そういう方はPCを閉じましょう。
火曜日のポンド円はショートしたくなるポイントがいくつかありました。日本は祝日でしたが、夕方以降は通常通りトレードできます。
ショートを打てそうなポイントに番号を振りましたが、必ずしもそれがすべて成功しているわけではありません。
特に狙いやすいのは2番以降ですが、③と⑥は微益撤退か少々の損切りを強いられるでしょう。
また、②④⑤も、大きな下落を見込んでいると利益を取りそこねる結果になりかねません。週明けから戻り売りのチャンスを伺っていますから、保有したくもなります。
ただ、先週立てた見立てはあくまでも先週のもので、やはりそのときの値動きをよく観察して、値動きに従った決済を心がけることが先決です。
②の下落が落ちきらず、③で戻り高値を上抜かれている時点で、この日のショートに対して懐疑的になっても良いでしょう。
④はEMAからの乖離が大きく一旦の下落が見込めるところですから、RCIや形、モメンタム的に条件が揃っていればショートを入れても良いでしょうが、無理をする場面ではありません。
⑤は、ダブルトップの右山ですが、それまでの戻し方がショートするには向いていないため、自信をもってショートというわけにはいかないでしょう。
つまり、ショートしやすそうなポイントはいくつかあるのですが、どれも懸念を抱えたままショートを入れることになるわけです。
こういうときは、保有しづらいですし、結果もついてこないことが多くなります。
無理をせず、自信を持ってトレードできるポイントを待つことがとても大切です。
【水曜日ポンド円5分足】
翌日水曜日のポンド円はヨコヨコに見えますが、よく見ればショートで利益を得られるポイントがちらほら隠れています。
ざっくり見ることと、局所的に見ることの両立がとても重要で、これを繰り返すことが正しいエントリーポイントを見つけるためのエッセンスの一つです。
①は前日からの流れを考えて、ショートのセットアップが整っても、ロング勢に押し返される可能性が拭えません。短期的なショートなら良いですが、無理をせずとも良いでしょう。
ただ、結果的には①からの下落が前日の流れを断ち切って、大きめに下げているため、戻りを売る目線に切り替えられます。重要なのは、①で無理せず②を待つ姿勢です。
ちゃんと一旦大きく下落するのを確認し、戻しを待ってからセットアップの成立を待つこと。①の下落はスルーしますし、戻しを待つことになりますので、このケースでは300分ほどかかります。
これくらいのスパンで待つ必要があることを頭に入れておきましょう。すぐにエントリーポイントを迎えられるわけではないのです。
②はいいですね。よどみなくショートを入れられます。
③は少し戻しが強いので迷うかもしれませんが、ショートポイントです。入れなくても落ち込む必要はありません。とにかく入りやすいポイントを待てば良い、これに尽きます。
④は左山との水準差が気になりますが、1分足のRCIやモメンタム、形等のセットアップが合えばショートしても良いです。
⑤はごちゃごちゃしてきているので、あまり良いポイントではないですが、RCIが良いので上がってきたところを叩くようにショートできたら良いですね。ごちゃごちゃしているところは戻ってきやすいので、下げたところで入ってはいけません。あくまでも上がってきたところでショートを入れられるかどうかです。入れなければスルーです。
基本はレンジなので、下げれば上げるし上げれば下げる
FXチャートの7割はレンジなんていうふうに言われています。
どのようにカウントしているのか定かではありませんが、肌感覚でも、一方向に伸びるよりも行ったり来たりを繰り返す相場のほうが多いように感じます。
つまり、狙うのは伸びる値動きよりも行ったり来たりする値動きのほうが効率が良いということになります。日本人は逆張り気質だから負けやすい、欧米人は順張り気質だから利が伸びやすいと言われることもありますが、どちらが良いかはトレードスタイルや相場によって異なりますから、一概に日本人が負けやすいとか逆張りだから良くないとか考えないほうが良いと思います。
自分自身がどんな時間軸でトレードしようとしていて、どんな値動きを狙っているのかをよく考えましょう。
トレードの最適解は自分で見つけないと、FXでの勝ちはないと思います。
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